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建築家・デザイナー・学芸員・市場アナリスト・・・爺達からの遺言。現代社会と過去の時空を彷徨い、明日を生きるためのメッセージを送っていきます。
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アート
正気の中の狂気
ゴヤ『黒い絵』『わが子を食べるサトゥルヌス』 ゴヤの『わが子を食べるサトゥルヌス』をはじめとする14枚の『黒い絵』シリーズを読み解いていく。王侯貴族の肖像画から市井の人々を様々な画法で描いたゴヤ。先人ベラスケスの作品や功績を意識しながら、勤... -
アート
北斎の職人としての執念
30年の年月を経て完成した葛飾北斎のThe Great Wave 葛飾北斎の代表作『神奈川沖浪裏『(かながわおきうらなみ)は日本人なら誰でも幼い頃から親しんでおり、大概の方にとっての「お馴染みの日本版画」だろう。海外では『The Great Wave』として広く知られ... -
映画紹介
静かな同調圧力の先の世界
『PLAN 75』 2022年 出演:倍賞美津子 監督:早川千絵 「75歳以上の高齢者に死を選ぶ権利を認め、支援する制度通称“PLAN75”が今回の国会で可決されました。」冒頭、このアナウンスで物語は始まるセンセーショナルな設定だ。国の未来を守るために…誰も... -
映画紹介
クリント・イーストウッド監督ベスト映画3選
ミスティック・リバー (2004年) 出演:ショーンペーン、ティムロビンソン、ケビンベーコン スタンドバイミーたちのその後 ミスティック川が流れるボストン郊外の労働者階級の街、イーストバッキンガムが舞台。幼馴染だった街に住む3人の男たちが、... -
アート
時空を超えたベラスケスの『ラス・メニ―ナス』
400年の時空が交差する神業 この時代の絵画でこれほどまで緻密に構成された事例はない。中央の幼い王女と彼女の左側でカンバスに向かうベラクレス。二人の視線は絵の外部へ注がれている。王女の背後には小さな鏡が掲げられ、そこに国王と王妃の姿が映し出... -
ライフハック
半世紀をかけて露呈された不条理な会社人生
橘玲著『不条理な会社人生から自由になる方法』 このタイトルは橘玲氏の2019年3月単行本『働き方2.0vs4.0 』が2022年4月に文庫本化する際にタイトルが改題されたものだ。文庫版の刊行のタイミングは、コロナ禍が全世界を覆った時期と重なっている。単な... -
書評
『ビールの最初の一口』フィリップ・ドレルム著
何気ない日常の至福 2019年、小春日和に緩む神保町の古書店街。店頭のカゴに無造作に積まれた一冊だった。目が合ったといってよい。タイトル『ビールの最初の一口 とその他のささやかな楽しみ』。タイトルはもちろん、淡青色と薄紅色の落ち着いた感じの... -
書評
志村けんさんを追悼 2020年一周忌に
『変なおじさん』志村けん著 出典:https://www.pinterest.jp/pin/840413980451828624/ 志村けんさんが亡くなられて1年が過ぎた。昨年の訃報の際は、コロナ禍第一波の渦中だった。彼の死は、その悲しさと併せてウィルスの猛威の象徴としても連日扱われてい... -
書評
三島由紀夫氏の礼節
『呵呵大将』竹邑類著 「みんなうるさい。藷(いも)ばっかりだ、奴らは・・・」とは、三島由紀夫氏と著者・竹邑類さんとの出会いの挨拶だ。学歴社会を信じて小市民の幸せを追求するインテリ、あるいはTV関係者とかデザイナーといった輩たちを藷(イモ)と... -
映画紹介
『EIGHT DAYS A WEEK』ビートルズの公民権運動
【】 全編デジタルリマスターが施されたLIVE映像とクリアになった音源で構成され、ファンにとっては嬉しい映画だ。 しかし、瞠目すべきは、1964年9月、アメリカツアーにおけるフロリダ州ジャクソンビルでのLIVE開催までのドキュメンタリー映像だ。 ビート...
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